人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Go To 格闘技。


by nugueira
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

PRIDEミドル級GPプレビュー⑤ 「もうひとつの氷の拳」はGP台風の目。砕け散るのか、「不動心」?

 PRIDEの公式ページでGPの優勝者予想を実施中。
http://www.prideofficial.com/free/special/gp2005/index.html
 結果を見ると、シウバのダントツ1位はまあ順当。しかし2位がボブチャンチン!(アローナが追い上げてるので、そろそろ抜かれるかも。)全メンバーが出揃った段階で「ボブチャンチン優勝」と書いたのは結構思い切った予想のつもりだったんだけど、やはりPRIDEファンは見るべきところは見てる。
 出場試合数(24試合)、勝利数(17勝)ともにPRIDE歴代1位の記録をもつボブチャンチンだが、PRIDEを見ている人はご存知のとおり2002年から低迷期に突入。2003年8月のミルコ戦でハイキック一撃に葬られたときは、多くのファンが「もう復活は無理か」と思ったことだろう(というか私もそう思った。)。
 しかしここからボブチャンチンの逆襲が始まる。2004年2月にはダン・ボビッシュに逆転勝ちしヘビー級GPの出場権を獲得。結局怪我によりGPは欠場したが、この後7月の藤井戦、そして完全に階級をミドル級に落とした今年2月の高橋戦ではいずれも1ラウンドKO勝利。予想外の完全復活を遂げた。
 高橋戦を見て驚いたのは打撃のキレ。減量によりスピードが増したが、一発の威力は以前と全く変わらない。ロシアンフック1発で高橋をマットに沈めた場面は、1999年のフランシスコ・ブエノ戦(紹介Vでよく流れる、コーナーに詰めてパンチ2発で倒しちゃったやつ)以来の戦慄だった。ヒョードルのパウンドが「氷の拳」なら、ボブチャンチンのスタンドでの打撃はもはや「もうひとつの氷の拳」である。
 実力者揃いで予想の難しい今回のGPだが、結局のところ「絶対王者・シウバを止めるのは誰か」という点に絞って考えれば論点はクリアーになってくる。迂闊に組み付こうとしても待っているのはノンストップのラッシュ。グラップラーはどうあがいても勝ちパターンに持ち込む前に殴られてしまう。要するにジャクソンが一度は追い詰めたように、ハントが勝利を収めたように(そもそも階級が違うけど)、シウバを倒すには「シウバ以上のストライカー」をぶつけるしかないのだ。今回のメンバーで最もその条件を満たすのは誰か?答えは言うまでもないだろう。「台風の目」という表現も不十分かもしれない。今大会のボブチャンチンはもはや堂々の「対抗馬」と言った方がよさそうだ。

イゴール・ボブチャンチン最近5試合の戦績
2005/2/20  ○高橋義生(KO)
2004/12/4  ○Sergey Terezimov(ヒールホールド)
2004/10/14 ○藤井軍鶏侍(KO)
2004/2/1   ○ダン・ボビッシュ(TKO)
2003/8/10  ●ミルコ・クロコップ(KO)

近藤有己最近5試合の戦績
2004/12/31 ●ダン・ヘンダーソン(判定)
2004/11/7  ○エヴァンゲリスタ・サイボーグ(判定)
2004/8/15  ●ヴァンダレイ・シウバ(KO)
2004/6/22  ○シャノン・ザ・キャノン・リッチ(ヒザ十字)
2004/3/29  ○スティーブ・ヒース(チョークスリーパー)

(展開予想)
 大晦日のダンヘン戦は大善戦した近藤だが、今回の勝負は分が悪すぎる。一昨年の2度目の菊田戦あたりからグラウンドに簡単には持ち込まれない強さを見せているが、逆に言うと負けるとすればガンガン打ち合ってくるストライカータイプ。先日の練習では懐に飛び込んでからの連打(通称ハヤブサ)を見せていたが、ボブチャンチン相手にこういう小手先の打撃が通用するか?下手に打ち合いに挑むとシウバ戦の悪夢再び。むしろサイボーグ戦のようにリスクを回避して徹底的に寝技にこだわった方が勝機はあるかも。でもボブチャンチンはそういう相手への対処も散々やってきてるからなあ。
by nugueira | 2005-04-14 23:25 | PRIDE | Comments(0)