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by nugueira
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バラォンまさかの陥落!「打の完成形」を破ったのはもう一つの「打の完成形」

 UFC173、メインのインパクトが凄すぎたときの常で、まずはメインの感想から先に。

ヘナン・バラォン×-○TJ・ディラショー(5R TKO)
 1R、ディラショーの右アッパーがヒット。アリ・シャッフルのような動きを混ぜる軽快なフットワークでスイッチを繰り返すディラショーにバラォンはやりにくそう・・・と思っていた矢先、ディラショーの右オーバーハンドが入りバラォン吹き飛ばされるようにダウン!下から足関節を仕掛けつつ凌いでいくバラォンだが、バックを奪われスリーパーを取られそうになり、大ピンチのままなんとか1Rを終了。のっけから予想外の展開で試合がスタートする。
 比較的ダメージの色は薄そうなバラォンは2R序盤こそテンカオをカウンターで入れるが、それ以上にディラショーの動きが良すぎる。フットワークとスイッチでバラォンに狙いを定めさせず、逆に要所要所でバラォンの顔面にパンチを打ち込んでいく。スタンドでここまで一方的にやられるバラォンの姿を見る日が来ようとは。
 ディラショーは初の5Rマッチなので後半戦でペースダウンしてくれば・・・とわずかな望みをかけるものの、4Rに入ってもディラショーの動きは落ちず、バラォンは後手に回り続ける展開。やはり自分のリズムで戦い続けているとスタミナの消耗も少ないか。ディラショーはパンチだけでなく左ハイも効かせるようになってくる。
 もはや王座交代は確実な情勢となった最終ラウンドだが、ディラショーは逃げ切りを狙うことなく攻め続ける。左ハイを入れ動きの止まったバラォンに左右の連打を叩き込み2度目のダウンを奪うと、追撃のパウンドを入れたところでレフェリーストップ。絶対王者・バラォンを完膚なきまでに圧倒し、ディラショーがバンタム級王座を奪取した。

 バラォンが今日敗れることを予想していた人間も、チーム・アルファメールのUFC初タイトル獲得がディラショーになることを予測していた人間もほとんどいなかったのでは。ラスベガスでディラショーにベットした人間はひと財産築いていたはずで、何もかもが予想外の結果となったタイトルマッチだった。
 バラォンが敗れた以上に、スタンドの打撃戦でここまで一方的に負けたことが衝撃的。ただ歴史を振り返ってみればリデルにせよリョートにせよ、スタンドの打撃で完成形を築き上げた王者ほどKO負けで王座を失っている。打の極致を破ることができるのはそれ以上の打の極致、ということなのか。スイッチを多用するディラショーのスタイルはかつてのバンタム級王者ドミニク・クルーズを彷彿させるものがあり、全盛期のクルーズとバラォンの対戦が実現していればこういう結果になっていたのか・・・と思わせる点でも感慨深い試合だった。

 王座交代が起きるたびに気になるのが「今後のタイトル戦線がどう動いていくか」という点だが、今回は日本人選手がそこに絡んでくるだけに尚更。本来予定されていたディラショーvs水垣を是非9月の日本大会で・・・という期待が沸いてくるが、さすがに無茶な要求なのか。ディラショーが以前敗れているアスンサオが挑戦、というのが自然な流れだろうか。

 その他の試合の感想は後日。人気ブログランキングへ
Commented by スラッカー at 2014-05-25 22:50 x
凄かったですね
正直予想の内容はどっちが勝つかでなくバラオがどうやって勝つかの話だったのに・・・

ただ後半はTJも疲れてきたのかシャッフルも減ってきましたが闘志は全く減っていませんでしたね

兎に角ヘビー級がなくてもお腹一杯の大会でした
DCの馬力はヘビー級というか牛並でしたがw
Commented by みゆパパ at 2014-05-26 10:41 x
この試合を観ながら、アンデウソン×ソネンの1戦目を思い出していました。
スタンドでの圧倒、あっちの試合はグラウンドで漬け続けての圧倒で、試合展開は違いますが、どちらも圧倒的有利を予想されていた王者が大苦戦という意味で、同じような感覚で挑戦者を応援していました。
そのため最終Rまでハラハラしながら観ていたのですが、見事でした。
ポイントで圧倒していたであろうに、しっかり決めてくれたのもポイント高しですね。

この試合でチームを離脱するラドウィックが男泣きしていたのをみて、こちらもホロリとしちゃいそうでした。
フェイバーも客席でおおはしゃぎで応援していたのが好印象でした。
近い将来同門同士でのタイトルマッチの議論が再燃ですかね。
Commented by gsp at 2014-05-27 22:28 x
ラドウィックの男泣きは本当に感動しました。
ディラショーの王座獲得を素直に喜ぶユライアもまた男!

絶対王者も好きですが、やっぱり王者が変わるとわくわくしますね。
Commented by nugueira at 2014-05-27 23:39
>スラッカー様
 少々気が早いですが今年のUFC最大のアップセットでしょうね。TJは1ラウンドで自分のリズムに乗れたのも大きかったと思います。

>みゆパパ様
 ワイドマンの時も戦前は「アンデウソン危うし!」という雰囲気はさほどなかったと思うんですが、こういうタイミングこそ王者交代が起きやすいのかもしれませんね。

>gsp様
 アルファメールにとっては念願のUFCのベルトですからね。アルド戦を控えたメンデスにも勢いがつきそうです。このタイミングでのラドウィック離脱がどう影響するかですが・・・。
Commented by kaa-scorpion27 at 2014-05-31 12:32
こんにちは、さそりといいます!

まさかバラオンが負けるとは思いませんでしたがディラショー本当に強かったですね!
スイッチしながらの左右パンチ、左ミドル、左ハイとフットワークが合わさってバラオン追えなかったですね、上手かったですね!
ディラショー どんな王者になるか楽しみです☆

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Commented by nugueira at 2014-06-02 22:02
>さそり様
 コメントありがとうございます。
 今回の勝利は文句のつけようのない内容でした。かつてのクルーズもそうでしたが、あのスタイルを崩せる選手が果たして出てくるのか、しばらく目が離せませんね。
by nugueira | 2014-05-25 21:39 | UFC | Comments(6)