PRIDE回顧録~PRIDE.22~
2014年 05月 21日
PRIDE.22(2002.9.29 名古屋レインボーホール)
この年は8月にK-1・PRIDE共催による「Dynamite!!」が国立競技場で行われ(これはこれで思い出深いが、PRIDE単独興業ではないので本企画の対象外。)、11月には東京ドーム大会を控えているという状況での名古屋大会。当然ながらというべきか、出場選手のグレードは露骨に落とされた典型的な「谷間興業」になった。さすがにこれを見に名古屋まで足を運ぶ気にはならずPPV観戦(しかもライブでなく録画で見てた気がする。)。
今大会のメインを飾ったのは大山峻護vsハイアン・グレイシーという「これぞ谷間興業!」とでもいうべきカード。まあ6月のPRIDE.21で大山が(ひどい内容での判定ながら)ヘンゾを破っておりそれなりの遺恨はあったわけだが、始まってみればハイアンが開始早々に腕十字を極め大山を脱臼骨折に追い込むという身もふたもない展開に。当時スカパーの配信ミスか何かでメインの前に映像が終わってしまったのだが、PPV料金が返還されると聞いて「大山の骨折を見るために2000円は払えないよ」という結論に達したのはいい思い出である。
一方でセミファイナルではクイントン・ランペイジ・ジャクソンが格上と見られていたボブチャンチンをスラムで投げ続け圧倒。1ラウンドTKO勝利というアップセットを演じてみせた。来日当初は完全なイロモノキャラ扱いだったランペイジだが、この辺りから実力でその存在感を増していくことになる。(なおこの試合後のインタビューでランペイジは「K-1GP開幕戦に出る」と明言していたのだが、どういう経緯か実現はしなかった。)
とはいえ大会全体を通じても見どころと言えたのはこのぐらいで、マリオ・スペーヒーvsアンドレイ・コピイロフのロシアvsブラジル重鎮対決はコピイロフの負傷ドクターストップという消化不良の決着。メインの大山を含め日本人選手5人が全敗(この中にはアンデウソン・シウバvsアレクサンダー大塚というカードもあったりするのだが)という結果に終わり、「手抜きカードからはそれ相応の熱しか生まれない」という興業の鉄則を実証するような大会になってしまった。
この大会のメイン前に高田延彦がリング上で次回大会でのラストファイトを表明。PRIDEは一つの時代の区切りを迎えることになる。
次回はまた気の向いたときに・・・。人気ブログランキングへ
ロマンなき今昔の熱をというのが無理な話なんでしょうね
たしかに特筆すべき点のない大会ですねw
大山がいまだ現役ってのは想像だにしてませんでしたがw
それにしてもヘンゾ逮捕のタイミングでのこの記事。
さすがヌゲイラさん持ってますねーw
ま、まさか狙ったのか!
仰るとおり、競技としてのMMAは今の方が段違いに成熟していますが、この時代のような荒削りな面白さは良くも悪くももう出てこないでしょうね。
>みゆパパ様
今後も思いだしたように書いていきますのでお楽しみください。ヘンゾの件は偶然です!