反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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井岡vsアルバラード

 今年最後の更新はTBSのボクシング中継。
 
 まずライトフライ級10回戦、宮崎亮vsファーラン・サックリリン Jr.。前日の計量での憔悴ぶりが報じられていた宮崎だが、顔は真っ白で出だしから動きが悪い、というよりフットワークが全く使えていない状態。1R終盤にはサックリリンの左フックでいきなりグラついてしまう。
 リーチ差がある相手なので懐に入って距離を潰さなければいけない宮崎だが、持ち味のアグレッシブさや出入りの速さは全く見られず、2Rも踏み込むことができない。迎えた3R、ここまでもたびたび宮崎を捉えていたサックリリンの左が一気に当たりだし、最後は宮崎の右に合わせて左フックが入り宮崎ダウン。立ち上がった宮崎は足元がおぼつかず、レフェリーが試合をストップ。
 サックリリンもいい選手だったのだろうけど、試合はそれ以前の段階で決まってしまっていた。元世界王者がここまでハッキリと調整ミスが原因で負けるのを見るのは初めてかも。じゃあフライ級に上げるかといったらそう簡単な問題じゃないだろうし、宮崎の再起の道筋が全く見えなくなってしまった。

 続いてWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ、井岡一翔vsフェリックス・アルバラード。1Rからアルバラードが手数を出していくが、井岡も左ボディでアルバラードをのけぞらせ反撃。これ以降も手数はアルバラード、井岡は要所要所の右ストレートや左右のボディで攻勢、という展開になるが、2Rから早くもアルバラードの空振りが目立ってくる。
 アルバラードは連打は出すのだが、井岡がバックステップやダッキングで全くヒットを許さず、ディフェンスで試合を支配してしまっている形に。一方のアルバラードは井岡のパンチで左目が塞がりはじめ、4Rには早くもドクターチェックが入る。後がなくなったアルバラードは圧力を強めるが井岡は依然として有効打を許さず、5Rには目に見えてパンチが粗くなったアルバラードに対し攻防一体の緻密なボクシングで試合をコントロール。気づけばいつも通りの井岡のゲームになっている。
 こうなると焦点は井岡がいつKOで終わらせるかになってくるが、アルバラードは劣勢になりながらも前進と連打を止めず、井岡に攻撃の暇を与えない。井岡は上下に散らした攻めを続け、10Rには2度目のドクターチェック。さらにはカウンターの左フックでアルバラードのマウスピースを吹き飛ばすが、これでもアルバラードは倒れない。
 井岡は最終ラウンドまで左フックを叩き込むもののタフなアルバラードを崩せず、3年連続の大晦日KO防衛はならず。それでもピンチらしいピンチの全くない完璧な内容で3度目の防衛に成功。前半のアルバラードの連打を捌き続けた場面なんかはディフェンスだけで銭の取れる内容で、KOできなかったのもアルバラードのタフさを讃えるしかない感じ。
 来年の井岡は3階級制覇が最大の目標になるはずだが、これだけのパフォーマンスを見せてきた後だけに、もはや問われるのは結果・内容だけではなく対戦相手。それこそ先にフライ級王者となっている八重樫との再戦や、フライ級ではスルーし続けたロマゴンとの対戦という話は浮上して何らおかしくないし、ファンもそれを要求してくる。当然ながらリスクも大きいそういった選択肢から逃げずに立ち向かってくれるのか。井岡本人というより、TBSを含めた井岡陣営の決断が問われることになる。

 テレ東の方の感想はまた明日。人気ブログランキングへ
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Commented by スラッカー at 2014-01-01 01:45 x
個人的にはライトフライ級、ミニマム級は保健的にも廃止すべきと思うんですよね
お題目ですが本来は体重による不公平をなくすための階級であって
階級の為に減量するというのは本義ではないわけで

ただ今回の宮崎は仰る通り無理な階級/減量というより単に調整ミスなので何ともですが・・・

井岡は本当素晴らしいですね
あの若さで何も穴がないという
接近戦でもムキになって押しあわず
足位置を微調整しながら打つという百戦錬磨のテクニック

粟生の様な天才性も内山の様な身体能力もない分隅々まで隙のない技術を詰め切る事が出来たんですかね
兎に角どんな事にもテクがあるんだなと見てて感心するばかりでした

その井岡をもってしても対戦を避ける?ローマンゴンザレスというのは何者なのかと
Commented by ユウツギ at 2014-01-01 02:14 x
1Rは、本当に見応えありましたよね。両者ともに倒せるパンチを倒せるタイミング、角度で打ち込んで、互いに「こいつ強え」って顔してましたよね。井岡は、デラホーヤを崇拝しているみたいですが、左の多彩さ決定力、相手のスタイルへのアジャスト力など、デラホーヤに似てる部分が多いと思います。内山が日本人最強を喧伝していて、僕も同意だったんですが、今日の試合を見比べたら、マイランキングで首位は、井岡だと言わざるを得ないですね。それくらい素晴らしいパフォーマンスでした。2014年も見続けますので、これからもレビューお願い致します。
Commented by nugueira at 2014-01-02 11:03
>スラッカー様
 とはいえ日本人にとってはチャンスの大きい階級ですし、難しいところですね。
 1年前は井岡といえどロマゴン相手は分が悪いと思っていましたが、最近の試合を見ていると井岡がロマゴンをいなす可能性もあるかな、と思えてきました。ぜひ実現してほしいですねえ。

>ユウツギ様
 今年もボクシング観戦記は国内・国外とも書いていきますので、よろしくお願いします。井岡は「こういう相手と戦ったら厳しい」というのが見えてこないのが頼もしいですね。次の試合も楽しみです。
Commented by みゆパパ at 2014-01-02 12:13 x
明けましておめでとうございます!
今年も楽しみに拝見させていただきますので、がんばって更新お願いします。

宮崎はどう考えても井岡ジムの意向の被害者だと思います。
井岡ジムは離れるべきじゃないでしょうか。
はじめの一歩じゃないですが、いずれ井岡との対戦とか実現したらいいストーリーが出来上がるし、別のジムで再起を果たしてほしいです。

井岡は、毎度試合を観るたびに凄いと思わされるんですから、もうちょっと本気のロードを歩んでほしいですよねぇ。
Commented by nugueira at 2014-01-04 08:10
>みゆパパ様
 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
 宮崎はジム側が試合止めなきゃ駄目ですよね。テレビ中継との関係で難しいことは十分理解していますが。
by nugueira | 2013-12-31 22:50 | ボクシング | Comments(5)