反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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UFC165の感想

 年間ベストバウトの声もある名勝負が見られたUFC165、WOWOWで見た感想を。

パット・ヒーリー×-○ハビブ・ヌルマゴメドフ(判定)
 前に出て圧力をかけ続けるヒーリーに、ヌルマゴメドフは下がりながらパンチ。さらに跳びヒザを叩き込んでいく。クリーンヒットというほどのパンチは入っていなかったと思うのだが、1Rが終わることにはヒーリーの顔が真っ赤に。解説のTKも言っていたが、拳が硬いのだろうか。
 ヒーリーは2R以降も前に出続けて決定的な場面は作らせなかったものの、流れはヌルマゴメドフ。繰り返しテイクダウンを奪い、3Rにはヒーリーを担ぎ上げて豪快なスラム。ヒーリーを寄せ付けず、三者フルマークの判定で完勝。ヌルマゴメドフはこれでMMA21連勝。次はトップグループとの試合が組まれそうな感じ。

コスタ・フィリッポウ×-○フランシス・カルモン(判定)
 1R早々にカルモンがテイクダウン。フィリッポウは下からの関節技を仕掛けるもののカルモンに凌がれ、下になり続けたままラウンドが終了。
 予想通り寝かされると厳しいフィリッポウは何とかスタンド勝負に持ち込みたいが、2R以降もVTRのように同じ展開が続く。カルモンは鋭いタックルからテイクダウンを奪うとパウンドで削り続け、フィリッポウに攻めらしい攻めを全く出させず圧勝。ミドル級中堅グループにまた新しいのが割り込んできた。

ブレンダン・シャウブ○-×マット・ミトリオン(1R アナコンダチョーク)
 両者間合いを測りつつパンチが交錯。先にいいのを一発入れた方の勝ちか・・・という雰囲気になるが、ここでシャウブがパンチ連打でミトリオンを詰めると、タックルに切り替えてテイクダウン。ミトリオンが脇を差して立ち上がったところでシャウブがアナコンダチョークに捕らえ、ミトリオンはそのまま失神。シャウブがまさかのサブミッション勝利。
 シャウブは一頃KO負けが続いたので打たれ弱さが心配だったが、今回のフィニッシュで無理に打ち合いを続けなかったのはその辺の敗戦から学んだか?

ヘナン・バラオン○-×エディ・ワインランド(2R TKO)
 1R、先に手数を出すのはバラオン。しかしワインランドもバラオンのローに合わせてパンチを繰り出していく。バラオンはならばとタックルを織り交ぜるが、ワインランドはこれも切ってテイクダウンを許さない。積極性でバラオンのラウンドとは思うが、ワインランドも予想以上の健闘。こりゃ意外と接戦になるか。
 と思った2R開始早々、バラオンのバックスピンキックがワインランドの側頭部にヒット!倒れこんだワインランドにバラオンは襲い掛かるように追撃のパウンドを入れレフェリーがストップ。終わってみればバラオンが下馬評通りの圧勝で暫定王座を防衛。クルーズとの王座統一戦はなんとか実現させてほしいけど、長期欠場明けのクルーズが今のバラオンに勝てるかといったら、うーん・・・。

ジョン・ジョーンズ○‐×アレクサンダー・グスタフソン(判定)
 1R、ジョーンズはグスタフソンの膝めがけて関節蹴り。さらにローも膝横を狙っていく嫌らしい攻めを見せる。しかしラウンド中盤、グスタフソンがジョーンズに組み付いて押し倒すようにテイクダウン!すぐ立ち上がるものの、ジョーンズがUFCの試合で初めてのテイクダウンを許す。ポイントを取ったのはジョーンズだと思うが、やはりグスタフソンのリーチがやりにくいのかいつもに比べスタンドの主導権が握れていない感じ。
 2Rも蹴り技で攻めるジョーンズに、細かいパンチを入れるグスタフソンという展開。グスタフソンはジョーンズが組み付きに来ると徹底的に逃げ、テイクダウンを許さない。微妙な差でジョーンズのラウンドだったと思うが、蹴り足をつかまれる場面も増え、攻めあぐねている印象。
 3Rも拮抗した展開。ジョーンズは蹴り主体で攻めはするがなかなかグスタフソンを崩せない。ただ細かく入れ続けたローやミドルが効いてきたか、ラウンド後半からグスタフソンの消耗が激しくなってくる。長丁場はジョーンズに分があるか。
 しかし次の4Rはグスタフソンが攻勢。パンチでジョーンズを下がらせ、タックルも切り続ける。ジョーンズはこれまでもらい続けたパンチで右目上からの出血が激しくなってくる。このラウンドはグスタフソンが取るか?と思われたラウンド後半、ジョーンズのローリングエルボーがヒット!この一撃で一気に下がり始めたグスタフソンにジョーンズは首相撲からのヒザ、クリンチエルボーと怒涛の反撃!両者顔面を血まみれにした状態でラウンド終了のホーン。試合は一気に劇的な展開となってくる。
 最終ラウンド、消耗の激しいグスタフソンの頭が下がったところにジョーンズのハイキックがヒット。さらにようやくテイクダウンにも成功するが、ここはグスタフソンが立ち上がる。ジョーンズも追い打ちをかける余力は残っていないか。グスタフソンは序盤からもらい続けたローキックで足の踏ん張りも効かなくなっているが、フラフラになりながらも立ち続け試合終了。
 判定は48-47が2名、49-46が1名でジョーンズが勝利。自己採点ではジョーンズの50-45だったが、2・3Rは相当微妙だったので48-47が妥当か。4Rも終盤の猛攻がなければグスタフソンが取っていたはずで、文句なく「ジョーンズを最も追い込んだ男」となった。
 戦前は「始まってみればジョーンズが瞬殺だろう」という予想が一般的だったと思うが、試合後のジョーンズは目の上を腫らしダメージが色濃く残る表情。こんな姿のジョーンズを見る日がこのタイミングでやってくるとは。ジョーンズが飛びぬけすぎて焼野原状態と思われたライトヘビー級だが、こういう「絶対王者危うし」の場面を見るとまだまだ面白くなる余地があるな、と思えてくる。もっとも次期挑戦者のテイシェイラがここまでジョーンズを追い込めるとは考えにくいので、やっぱり見たいのはグスタフソンとの再戦になってくるんだけど。
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Commented by みゆパパ at 2013-09-22 22:48 x
私は2Rまでで、ポイントは分からないけど「かなりJJ嫌な感じになってるな」と思ってましたので、3R以降でJJが下がり始めたらグスタフソンペースになるなと思いながら観ていました。
3Rグスタフソンの口が開き始めたので、やばいかもと思いましたが、4Rはよく盛り返したと思います。

本当に紙一重って感じだったので、再戦してもらいたいですね。
グスタフソンの試合後のインタビューでも言い訳もせず男前でした。
Commented by おっさん at 2013-09-23 01:39 x
武器の多彩さと経験値とスタミナの差でジョーンズが何とか逃げ切ったという印象。
まあアンデウソンのソネン戦であったり、GSPのシールズ戦であったり、アルドのホーミニク戦であったり、ポイントを奪われる場合もあるんだなと思う。
実際にジョーンズの調子が今ひとつだったのかも知れない。
来年中ぐらいでいいので、再戦は見たいですね。

テイシェイラは腰が重いし、グスタフと同じくちゃんとボクシングで攻勢を掛けられるタイプなので、面白いと思います。
今回の試合だけで判断するのもなんですが、ジョーンズの唯一の穴はパンチの技術かと。
充分打撃自体は強いけど、ボクシングの組み立てに対してパンチで対応出来る訳ではないというのが今回わかったので。
Commented by 骨骨 at 2013-09-23 08:12 x
スタンドでの引き出しの多さが勝負を決めたかな
それとグスタフソンの決定力の無さも大きな要因でしょうか
苦戦の原因として体格差はもちろんのことフットワークが的を絞らせなかったと思います
攻略法を提示してくれたグスタフソンには感謝ですね
最近はどうせJJが勝つだろうぐらいの気持ちでしか見れなかったのでこれから楽しみです
Commented by nugueira at 2013-09-27 22:01
>みゆパパ様
 4・5Rはジョーンズが一方的に押し切るかと思ったんですが、そうさせなかったグスタフソンが見事でした。本当に見応えのある勝負でしたね。

>おっさん様
 確かにパンチの攻防で後手に回っている印象があったので、切り崩すとしたらそこですかね。グスタフソンはリーチでジョーンズを上回っていたのも大きかったと思うので、テイシェイラはその点で厳しいかな、と思います。

>骨骨様
 序盤のヒザ攻めにしろ4Rのローリングエルボーにしろ、ジョーンズが勝つための組み立てをしっかりしていたな、というのが全体を通じての印象です。グスタフソンは印象に残る攻めがもう少し欲しかったですね。
by nugueira | 2013-09-22 18:22 | UFC | Comments(4)