K-1開幕戦の感想
2005年 09月 23日
レイ・セフォー○-×ガオグライ・ゲーンノラシン(判定)
ガオグライは2Rのダウンもったいなかったねえ。あれがなければ延長行っていたと思うけど。とはいえ徹底的に守って被弾しない代わりに、ポイントも奪えない今のスタイルの限界が見えてきたのも確か。来年からは素直にMAXに出してやろうよ。
ルスラン・カラエフ○-リカルド・ノードストランド(判定)
ノードストランドも悪い選手じゃないんだろうけど(とはいえ、なぜホーストの代役がいきなりコイツなのか永遠の謎だが。)、中途半端にレベルが高かったのと度重なるローブローのせいで今大会最高の凡戦に。カラエフもラスベガス大会の時の方が強かったな。金的散々食らいながらの試合だったのは考慮してあげないといけないけど。
セーム・シュルト○-×グラウベ・フェイトーザ(判定)
終始先手を取り続けたシュルトのファイトスタイルの変化にビックリ。こいつ、もっと受けの姿勢の選手じゃなかったっけ?ローキックやボディブローといった小技のバリエーションが増えてるから、ヒザ蹴りも今まで以上に生きてくる。1回戦屈指の好カードも終わってみればシュルトが圧勝。こりゃ一躍優勝候補か?
レミー・ボンヤスキー○-×アレクセイ・イグナショフ(判定)
本戦はまあドローで妥当かな。パンチのクリーンヒットを入れていたイグナショフが若干優位だった気もするけど。延長戦ではイグナショフが以前と同様のスタミナ不足を露呈。やはり完全復活はまだ先か。
ジェロム・レ・バンナ○-×ゲーリー・グッドリッジ(1R KO)
「豪腕対決」も蓋を開けてみれば総合力の差でバンナが圧倒。グッドリッジは、やはりパンチとキックをバランスよく使ってくる選手には対応しきれてないみたい。
久しぶりに「主役」が戻ってきてくれた東京ドーム。いきなり1回戦でレミーとやってくれないかな。
ピーター・アーツ○-×マイティ・モー(2R KO)
開始直後のアーツの動きの良さは、モーだけでなく多くの客にとっても想定外だったのでは?
アーツのスネが割れた時には「ああ、やっぱり年齢には勝てないのか」と思ったが、再開直後に足を痛めたモー相手に大逆転のKO勝利。明暗を分けたのは勝利への執念の差か、背負ってきた歴史の違いか。いずれにせよアーツは力ずくで時計の針を戻してみせた。
アーツがスネの治療を受けている時、観客席に自然発生した「アーツ」コール。試合後のマイクで「この勝利をピーター・スミットに捧げる」と言った後、泣き出しそうな表情を浮かべるアーツ。予想を外しておいて言うのもなんだが、今日のアーツは最高に切なくて、そして最高に格好よかった。
武蔵○-×フランソワ・ボタ(判定)
武蔵が予想どおりノラクラかわしながらの判定勝ち。実況席は手数の少なさを批判してたけど、ボクシングの元世界チャンプと戦うのならこんな感じでしょう。だって怖いじゃん。ボタは終盤に見せたガムシャラに突っ込む戦法を最初から取ればよかったのに。
チェ・ホンマン○-×ボブ・サップ(判定)
最悪でもグダグダのぶつかり合いの末にKOになるだろうと思われた一戦は、両者ガス欠で動けなくなるという想像以上の最悪の展開に。満員の大阪ドームの中、互いに手を出さずお見合いを続ける巨人2人。並の人間なら客からのプレッシャーに耐えられないはずだが、この辺はさすがというべきか。
それでも最終的には、落ち着いて自分のペースで戦ったホンマンがダウンも奪って勝利。でも終盤完全にスタミナ切れだったから、どちらかというとメッキが剥げた印象だなあ。決勝トーナメントまでの2ヶ月でどこまで上積みができるか。
1試合を除いては予想どおりの結果に。8人全員が一長一短という感じで予想が難しいけど、今日の内容からすると1番期待できるのはシュルトだろうか。まあいずれにしても組み合わせ抽選会に要注目。
一茂の解説は妙に説得力がある。人気blogランキングへ
しかし展開はまぁ…、という感じ。そんな中、本当にアーツには痺れた。応援するものの、やはり勝てないか…、と思っていた中最高でした。
ホンマンとサップのガス欠っぷりはあまりにも行き過ぎてて、会場では逆に笑いとなり受けていたよ。
今日のアーツは、最強じゃないけど、K-1ファイターの凄みを見せましたよね。
>マツヲ様、gaucho 様
開幕戦のMVPは間違いなくアーツでしたね。ホースト引退により、創成期メンバーで残るのはアーツのみ。歴史を背負ってきた人間の意地を引き続き見せてほしいです。
> waraneko様
私もバンナには頑張ってほしいんですが、3年前のGPで1日3試合を戦う集中力がないというのが見えちゃってるんで、メンタル面でどれだけ上積みができているかが鍵でしょうね。この3年間は誰よりも苦しい時間を過ごしているだけに、ぜひ報われてほしいのですが・・・。