反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

エルナンデスvs真弘

 先日のIt’s Showtime59で行われた61キロ級タイトルマッチ、YouTubeで動画を見たので感想を。

ハビエル・エルナンデス×-○山本真弘(判定)
 エルナンデスを初めて見たが思っていた以上に小柄で、一撃よりも手数とコンビネーションで攻める戦い方も含めて真弘と似たタイプという印象。1Rは真弘が左右のパンチにハイも織り交ぜて先手を取り続けるが、エルナンデスもキッチリと打ち返していくほぼ互角の内容。
 2Rは真弘のボディブローと左ミドルが効果的に入り、エルナンデスがボディ攻めを嫌がるように後退。2Rは完全に真弘が取ったか。
 それでもエルナンデスは3R以降は持ち直し、再び手数を増やしていく。エルナンデスはキッチリとローにつなげるコンビネーションを出していき、真弘は脚へのダメージが心配。
 4Rに入るとそのローの蓄積かあるいは攻め疲れか、真弘の動きが少し落ちてくる。これまではバックステップを駆使してエルナンデスのパンチの間合いを外していたのが、このラウンドは相手の距離にいる時間が長くなってくる。左フックをもらったのに加えて手数でも完全に遅れをとり、このラウンドはエルナンデスに取られた。
 勝負となる最終5Rは両者真正面からの打ち合い。ここで真弘が度々見せていた跳びヒザが遂にヒットし、エルナンデスがスタンディングダウン!この後もダメージの残るエルナンデスに、真弘は跳びヒザを連発して猛ラッシュ。スタミナが限界のはずの終盤戦で逆にギアを上げるのが真弘の真骨頂。結局試合終了まで攻め続けた真弘が接戦をものにし、判定3-1で日本人初のShowtime世界王者に。
 2ラウンドが真弘、4ラウンドがエルナンデスで、1・3ラウンドはほとんど差がなかった感じ。個人的な採点では真弘の49-47だが、ジャッジはエルナンデス勝利とドローが1名ずつ。やはりホームタウン・ディシジョンは確実に存在した(というか、ジャッジ3名のシステムだったらエルナンデスのドロー防衛もあり得たのかと思うとゾッとする。)。
 逆に言えばその追い込まれた状況で最終ラウンドにしっかりダウンをもぎ取ったのがお見事。試合全体を通じて強かった頃の真弘が戻ってきてくれた、という印象が強かった一戦。

 前田・元気が引退し石川が引退表明をした時期、このブログでも「時代の潮目は明らかに変わってきている」と書いた。だがその後、引退撤回した石川はKrushで復活を果たし、真弘は紛れもないメジャー団体のベルトを獲得。
 最近の2人の活躍をもって「やっぱり全日本フェザー級が最強なんだ」とまでは言うつもりはないし、何年かの長いスパンで見た場合、ここでの真弘や石川の勝利は「一矢報いた」というレベルのものでしかなかった、という結果になるのかもしれない。
 それでも、目の前の「変わりゆく時代」に真正面から向き合って、あがき続けて、結果を出した人間がいることに勇気づけられる。「時代の流れ」は基本的にしんどくて、切ないことの方が多い。だけど時には、こういうハッピーエンドが待っていたりもする。時間の流れと向き合って生きていくのは、決して辛いことなんかじゃない、と気づかされる。

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by nugueira | 2012-07-25 23:07 | その他(立ち技系) | Comments(0)