反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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格闘技の光と影

 MMAを引退した郷野聡寛が、S-CUPを目指してSBルールでの試合に出場。まあここ最近は立ち技ルールの方が試合数を多くこなしていたぐらいだし、選択としてはありなのでは。

 今回それ以上に衝撃だったのは、MMA引退の理由の一つが過度の減量に伴ううつ病だった、ということ。(詳細はバウレビの記事を参照。)
 バウレビの記事からもリンクが張られているが、うつ病のきっかけになった2010年のジャダンバ・ナラントンガラグ戦前後の経緯が郷野本人のブログにも綴られている。

 下ネタの多さはともかくとしてMMA選手の中では間違いなく「知性派」の部類に入る選手であり、入場パフォーマンスをはじめセルフプロデュース能力にも長けていたあの郷野が、うつ病に苦しんでいた。正直、言葉を失ってしまう。(こういう心の病はえてして「あの人に限って・・・」というタイプの人がかかってしまう、というのも事実なんだろうけど。)

 ここ2年の経緯は今後ブログの中で少しずつ語られていくんだろうけど、選手の過度の減量が何かと話題になりやすい昨今、表に出ていないだけで似たような事例は多く生じているのではないか、という疑念すら浮かんでくる。不謹慎かもしれないが、これこそまさに「格闘技界の光と影」である。

 ただ、一方で救いなのは今回の会見で郷野が言っていたこの発言。
「ベラトールでマイケル・チャンドラーにああいう負け方をしたけど(※1R56秒でTKO負け)、その後の記者会見で総合引退を表明したら、会見に来ていた向こうの人たちみんなにスタンディングオベーションで拍手されてですね、『あ、俺はみんなに認められているんだ』という安心感がわーっと湧いてきて、うつから抜けられる大きなきっかけになりましたね」

 格闘技によって苦しめられ、深い闇の中に落ち込みはしたが、最後の最後にそこから自分を救い出してくれたのもまた、格闘技だった。光があれば影もある。逆に言えば今は影の中にいても、どこかには必ず光がある。郷野のこの発言を聞いて、救われた思いの格闘技関係者・ファンも少なからずいるのではないか。

 今回の郷野の発言を見ていると「楽しんで終わりたい」という趣旨の発言を繰り返しており、いつだかの水泳選手ではないけれど勝負師としてはどうなのかな、という気もしなくはない。それでも、精神的にふっきれた郷野に最後の一花を期待したい、というのが正直な感想。
 かつては相手の持ち味を消す「ライツ・アウト((lights out)」を得意スタイルにしていた郷野。そんな彼が心の闇に陥ってしまったのも皮肉な話だが、格闘技人生の最後は「光」を見つけて幕を閉じてほしい。

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by nugueira | 2012-06-15 23:28 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)