反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

UFC143の感想

 神興業連発のUFCだったが、今回は正直イマイチ。

エド・ハーマン○―×クリフォード・スタークス(2R 裸絞め)
 打撃で押し込まれる場面も目立ったハーマンだが、2Rに小外掛けでテイクダウンを奪うとバックに回り、裸絞めで一本。結局今回のPPV枠ではこれが唯一のKO・一本決着に。

ヘナン・バラォン○―×スコット・ヨルゲンセン(判定)
 序盤からバラォンがキレのある打撃で圧倒。ヨルゲンセンはローをもらい過ぎたせいもあってか2R以降はテイクダウンのチャンスも作れず、逆にバラォンがタックルを潰して上を取る場面も。結局KOはならなかったものの、バラォンは最後まで危ない場面を見せず判定で完勝。
 バラォンについては「テイクダウンでこつこつポイントを稼いでくる相手とぶつかったらどうなるんだろう」という不安が少々あったのだが、今回の試合ではテイクダウンに対するディフェンスもしっかり見せていたし、レスラータイプと戦っても大きく崩れることはなさそう。まあだからこそ実質30連勝を続けてきてるんだろうけど。クルーズvsフェイバーの勝者とバラォンが対戦する流れが順調にできつつあるな。

ジョシュ・コスチェック○―×マイク・ピアース(判定)
 1Rは動きが少ない展開だったが、パンチを入れたピアースがやや優勢。コスチェックは様子見なのかな、と思ったら2R以降も動きに精彩がないまま。2R終盤にようやくテイクダウンに成功するものの3Rには逆に片足タックルから簡単にテイクダウンを許してしまう。試合終了間際に今度はコスチェックがテイクダウンを奪い返し、この辺りがポイントになったのか判定はスプリットでコスチェック。勝つには勝ったが快勝というには程遠い内容で、暫定王者挑戦権獲得に近づいかかどうかはかなり微妙な感じ。

ロイ・ネルソン×―○ファブリシオ・ヴェウドゥム(判定)
 ヴェウドゥムは首相撲からのヒザで攻め立て、1Rに早くもネルソンが顔面から流血。いかにネルソンといえどこの展開が続くとまずいか…と思ったもののそこはさすがネルソンで、2R以降はやや攻め疲れのみえるヴェウドゥムに対して圧力をかけるようになり、3Rにはスタンドのフロントチョークであわや、という場面も作る。スタンドでの手数は出していたヴェウドゥムにポイントまでは奪えず、判定はフルマークでヴェウドゥム勝利だったものの、まあいつもながら面白い試合を見せてくれた。
 ネルソン相手だと全てを出し尽くさざるを得ないので、選手の強さを測る指標として「対ネルソン戦の内容」を物差しにする、というのはあり得るんじゃないだろうか。その視点で今回の試合を見ると、ヴェウドゥムは首相撲に進歩は見られたものの中盤以降の攻め疲れはマイナス材料。今のままだとタイトル戦線まではいけてもベルト奪取は辛いか。

ニック・ディアス×―○カーロス・コンディット(判定)
 ローで攻めるコンディットに対し、ニックは圧力をかけ続けてケージ際でボディーブロー。コンディットは露骨に下がり過ぎの場面が多く、序盤から完全にニックのペース。2Rにコンディットは跳びヒザやバックエルボーといった大技を出すものの完全にニックに動きを読まれてしまっている。
 3・4Rは攻め疲れかニックの動きが落ちてきたところをコンディットが逆襲に転じる場面もあったが、5Rにはニックがグラウンドに引き込んで腕十字・チョークを狙い続けたところで試合終了。煮え切らない展開ではあったがニックが暫定王者戴冠。さあ後はGSPとの統一戦だ・・・。
 と思っていたら判定は3-0でコンディット。しかも二者は49-46。えーっ!?3・4ラウンドはコンディットが取っていておかしくないけど、残りはニックのラウンドでしょ。手数を評価したということ?UFCの不可解判定といえばペンvsエドガーの一戦目があるけど、あれは「噛みあわない展開の末にエドガー勝利」だったのに対して今回は「ニックが押し続けていた展開の末にコンディット勝利」。この戦い方でタイトルが獲れちゃうのって明らかに不条理でしょう。
 とはいうものの、ツイッターのタイムラインを見ていたら冷静に受け止めている人が結構多くて驚いた。是非はともかく判定基準に照らせば十分納得はいく結果、ということなのだろうか。俺の理解が浅いのかしら。まあこういう戦法を選ぶ選手が増えるのは勘弁してほしいので、是非については「非」とはっきり宣言させてもらいますが。
 ただ先ほど引き合いに出したエドガーにしても、戴冠こそ議論を呼んだ判定だったもののその後はペンを返り討ち、さらにメイナードとの名勝負を経て今や押しも押されもせぬ名王者。そう考えると今回の判定に納得いくかどうかはともかく、コンディットには今後このもやもやを吹き飛ばすような試合をきっちり見せてもらえればいいのかな、という思いもある。そう考えるとニックとのダイレクト・リマッチで白黒つけるのが一番手っ取り早い気がするんだけど、ニックからは引退発言まで飛び出しちゃってるからそれも難しいのかな。
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Commented by スラッカー at 2012-02-06 00:21 x
>選手の強さを測る指標として「対ネルソン戦の内容」を物差しにする…

いわゆるグッドリッジですねw

グットリッジよりタフだし技術もあるし相手の自覚を催促させる為にも最適かも
Commented by nugueira at 2012-02-06 20:03
> スラッカー様
 どんなにボコられてもKO・一本負けをしないあたりが指標として申し分ないですね。
by nugueira | 2012-02-05 23:22 | UFC | Comments(2)