反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

元気ですか!!大晦日!!観戦記④

高谷裕之○―×リオン武(判定)
 1R、圧力をかけて前に出るのは高谷。パンチと蹴りを散らしていき、ラウンド終了間際にはきっちりテイクダウンを取って優勢のままラウンドを終了。リオンは手数の少なさが気になるが、これは何か狙いがあるのか。
 しかし2R以降もリオンの手数が増える場面はなく、高谷の一方的なペースで試合が進んでいく。打撃の圧力に加え要所要所でテイクダウンも奪い、3R辺りからはパンチがリオンを捉える場面が如実に増えてくる。結局リオンは最後まで攻め手らしい攻め手を見せることなく、終盤はブーイングを浴びながら試合終了。ラウンドごとの採点があれば文句なく50-45、という内容で高谷が防衛に成功。
 試合中は「リオンに何かトラブルがあったのでは?」と不安になるぐらいの動きの悪さだったが、その後それらしい話も聞こえてこないし(明らかにしてないだけかもしれないけど)、単純に高谷の圧力の強さがリオンに何もさせてくれなかったということか。宮田戦といい、高谷は相手に「自分の試合運び」をさせないのが本当に上手い。チーム黒船の同門対決になるけど、川尻との試合はぜひ実現してほしいなあ。

青木真也○―×北岡悟(判定)
 オープニングから異常なテンションで青木を睨んでいた北岡は目を見開きながら入場。廣田戦やマスヴィダル戦では入場時の表情にどこか「無理やり感」があったのだが、今回はそのムードは一切なし。五味戦並のテンションを作り上げてきたか。対する青木もいつになく厳しい目つきで入場。いよいよ日本ライト級至宝の一戦がスタート。
 先にテイクダウンを取ったのは青木。北岡はフロントチョークに捕えるが、これを切り抜けた青木が三角→腕十字へと移行。ここは逆に北岡がなんとか凌ぐ。スタンドの再開後は青木がたびたびテイクダウンに成功するも北岡はそこから先は攻め込ませず、青木が強めのパウンドを打ち込んだところで1ラウンド終了。あまりの緊張感に呼吸が苦しくなる。
 しかし北岡がチャンスらしいチャンスを作れたのは1ラウンドだけで、2ラウンド以降は完全に青木のペース。特に印象的だったのがスタンド技術の進歩で、ミドル・首相撲からのヒザで先手を取り続けたのがその後の組み立てにも大きく影響していた感じ。この辺はエボルヴでのトレーニングの成果か。
 北岡は4ラウンドにバックからチョークを狙われる大ピンチを持ちこたえたものの、そこから先の逆転にはつなげられず防戦一方。文句なしの判定勝利で青木が防衛に成功。
 一本でフィニッシュできなかったのは残念だけど、逆に言えば北岡レベルの相手、しかも互いの手の内をある程度知っている相手から一本取るのはそれだけ難しいということか。緊張感満点の1ラウンドといい進化した青木のゲームプランといい、この2人でなければ作れなかったであろう名勝負を堪能させてもらった。

石井慧×―○エメリヤーエンコ・ヒョードル(1R KO)
 ヒョードル入場時に巻き起こるそれまでと桁違いの拍手と歓声。自分はPRIDE時代はノゲイラやミルコに肩入れしながら見ていた方なのだが、やっぱり日本の格闘技ファンにとってヒョードルが特別な存在であることを再確認させられる。タイトルマッチ2試合が判定だったこともあり、試合開始のゴングは23時55分。「試合中に年越しか」というムードの中いよいよメイン開始。
 パンチで圧力をかけていくヒョードルに対して石井はなかなか前に出れず、一度は組み付こうとするもののテイクダウンを取れない。徐々に下がる場面が多くなり劣勢を隠し切れなくなった石井に、ヒョードルは右ストレートを入れて石井をグラつかせるとさらに追い打ちの右。ダウンしたまま起き上がれない石井を見てレフェリーがストップ。勝利の余韻にひたる間もなく、年越しカウントダウンが開始。進行の遅れも終わってみれば、ヒョードルの快勝劇を際立たせる演出にしかならなかった。
 試合内容に関していえば、ヒョードルは勝つべき試合に完璧な内容で勝ってみせたというところか。石井は完全に引き立て役に回ってしまったけど、着実なステップアップを踏んでいきたいというプランを覆してリスクの大きいこの試合を受けたこと自体、賞賛に値するでしょう。

 メインを含め見どころの多い試合が続き、「大晦日イベント」の面白さを2年ぶりに満喫させてもらった。一方で地上波のつかなかった今回は観客動員にも苦戦の気配は見てとれたし(特に駅からさいたまアリーナへの道が閑散としているのには本当に驚いた)、今年は明るい展望が開けているかといえば微妙なところ。DREAMの第1弾イベントも詳細がはっきりしてないし。
 とはいえ紆余曲折がありながらも11回の歴史を刻んできた大晦日イベントが、格闘技ファンにとって特別な意味合いを持つのは間違いない。大晦日がなくとも格闘技は続く。それでもやっぱり、大晦日のある格闘技を、できるだけ長く見続けていたい。祭のあとは寂しくなろうとも、少なくとも祭の間は何もかも忘れて目の前の戦いに熱狂できるのだから。

 ようやく観戦記終了。人気ブログランキングへ
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by nugueira | 2012-01-08 17:03 | DREAM | Comments(0)