反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

UFC139の感想

 あまりに見どころが多すぎた今日のUFC、何はともあれメインの感想だけでも。

マウリシオ・ショーグン×―○ダン・ヘンダーソン(判定)
 事前の予想で「ダンヘンがアップセットをしでかす可能性は十分ある」と思ってはいたのだが、その予想すら凌駕するここまでとんでもない展開になるとは。

 開始早々、ダンヘンの右がヒットしショーグンがダウン。ショーグンは倒れながらもタックルへ行くものの、ダンヘンはギロチンチョーク、さらにはケージ際でショーグンをめった打ちにし、いきなりの大攻勢。しかし何とか立て直したショーグンはラウンド後半に右でダウンを奪い返す。1Rからダウンの応酬という展開になるが、結果的にこれは激闘の幕開けにすぎなかった。

 ダンヘンは圧力をかけ続けながら右の一発狙いといういつもながらのスタイルなのだが、ショーグンは完全に押され気味でなかなか主導権が奪えない。3Rにまたもダンヘンの右がクリーンヒットし、ダウンしたショーグンにパウンドの猛攻。いつ止められてもおかしくない状態だったが、もぐりから何とかピンチを脱したショーグンが起死回生のヒールホールド。ダンヘンに逃げられはするが、このピンチを耐え抜いたことがさらなる名勝負を生むことになる。

 ここ最近1ラウンドKOが続いていたダンヘンにとって長丁場は分が悪いのではと踏んでいたが、危惧したとおり4Rから急激に失速。ラウンド後半にショーグンの右アッパーを食らうとグラつき、ショーグンにマウントポジションを奪われた状態でラウンド終了。

 5ラウンドは完全にガス欠となったダンヘンにショーグンがマウントをキープし続け、ダンヘンは防戦一方。逆転のためには一気に仕留めたいショーグンだったがここまでのダメージのせいか最後の詰めが攻め切れず、試合終了のホーン。

 どっちにどう転んでもおかしくない内容で、正直終わった瞬間は採点を放棄している自分がいたが、ジャッジは三者とも48-47でダンヘン(3・5ラウンドあたりは10-8がついておかしくない内容だったと思うんだけど。)。オクタゴン復帰戦で激闘を制し、一気にタイトル挑戦を射程距離に捉えた。

 もうこの試合の衝撃をどう表現したらいいのか。観戦中ツイッターでは「すげえ試合だ!」というつぶやきを3回ほど繰り返してしまった、というか他に表現が見つからなかった。4・5R辺りは完全に技術論というより根性論の世界だったけど、それを含めて後世まで語り継がれるべき名勝負。これ文句なしに今年の年間ベストバウトでしょ。

 思い返せばPRIDEが消滅していなければ、「シウバからミドル級ベルトを奪ったダンヘンにショーグンが挑む」という構図の試合が2007年中には組まれていたはず。それから4年の時を経てようやく実現したこの顔合わせが、レジェンド路線でもなんでもなく真正面からファンの心をわしづかみにする名勝負となったことに運命のめぐり合わせを感じる。PRIDEが完全に過去の歴史となりつつある中、ノスタルジーの威光を借りることなくこれだけの試合をやってのけた両者に、心からの賛辞を贈りたい。
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Commented by gsp at 2011-11-21 07:24 x
まだ試合を見ていないんですが、めちゃめちゃ激しかったみたいですね!

ダンヘンは恐ろしいおっさんですね。


前王者のショーグンに勝利したダンヘンもアンデウソンには赤子の手をひねるように負けてますからアンデウソンはどんだけ強いんだ…
Commented by nugueira at 2011-11-21 21:06
>gsp様
 41歳の選手がああいう試合をやってしまうということが本当に驚きです。今のダンヘンはライトヘビーが適正階級な気がするので、アンデウソンよりもジョーンズの方に挑んでほしいですね。
by nugueira | 2011-11-20 23:33 | UFC | Comments(2)