反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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UFC137の感想

 見どころ満載すぎた今日のUFC。結果的にGSPが怪我して正解だったかも。

日沖発○―×ジョージ・ループ(判定)
 日沖は自分より上背のある相手との対戦に慣れていないか、ループとのリーチ差・コンパス差に苦しめられる展開。1Rにケージ際の差し合いからテイクダウンに成功するが、打撃で押される場面もあったのでポイントを取ったかは微妙か。
 2Rは日沖が再びテイクダウンからトップをキープするものの、どちらかというとポジションキープに徹してしまい(徹さざるを得ず?)、ループを削るまでには至らず。
 勝負の3Rはループが一転してタックルからのテイクダウンを奪い、上をキープしてラウンドを終了。やはりUFCで場馴れしている選手はこういう戦いができるから怖い。
 2Rが日沖・3Rがループで、問題は1ラウンド。テイクダウンだけでは評価されにくくなっている最近のUFCジャッジを考えると日沖は苦しいか・・・と思ったものの、判定はスプリットで日沖。苦しみながらもUFC初戦を白星で飾った。
 初戦で勝つと負けるとでは今後のマッチメイクも大きく変わってくるので、まずは結果を出せたのが大きい。今回の試合で課題も見えたが、日沖ならアジャストもできるはず。何はともあれ勝ってくれて本当に良かった。

スコット・ヨルゲンセン○―×ジェフ・カラン(判定)
 スタンドではカランがパンチの手数を出していくものの、スウェーでかわしたヨルゲンセンが蹴りをキャッチしてテイクダウン、というバンタム級らしいハイスパートMMA。レスリング力で勝るヨルゲンセンとサブミッションを狙うカランのせめぎ合いだったが、スタンドでもグラウンドでもカランの動きを見切ったヨルゲンセンが終始優位なポジションをキープし判定で完勝。バンタム級はまだ層が薄いので、これでタイトルマッチにも前進しそう。

ミルコ・クロコップ×―○ロイ・ネルソン(3R TKO)
 前進してくるネルソンにミルコはパンチ、さらに左ミドルを叩き込むが、ネルソンは気にせず前進して圧力をかけ続ける。ミルコはキックの際に足を痛めたか、ラウンド後半から急に動きが落ちて後退し始める。
 2R序盤にはケージ際で体を入れ替えたミルコがパンチラッシュを叩き込むものの、持ち前のタフネスさでこれを凌いだネルソンがテイクダウンに成功すると、マット・ヒューズ・ポジションからパウンドの猛攻。脱出できないミルコ、ラウンド終了のホーンに何とか救われる。
 3Rに入るとダメージで明らかに動きの落ちたミルコ。ネルソンのパンチを連続で食らったところでタックルに行くもつぶされ、ネルソンがバックマウント。最後はミルコがなす術なくバックからパンチをもらい続けたところでレフェリーストップ。ミルコのラストファイトは予想通りではあるが切ない、ここ数年の間に何度も味わったほろ苦さとともに終了した。
 UFC参戦後の戦績が期待外れであったことは確かだが、それだけでミルコを論じるのはナンセンス。ミルコ引退については改めてエントリを書くことにしたいが、今はただ数々の思い出をありがとう、という御礼の言葉だけを贈りたい。

シーク・コンゴ○―×マット・ミトリオン(判定)
 1・2Rは両者ほとんど手数が出ないまま、ミトリオンの圧力にコンゴが下がり続けるという展開。これでミトリオンに勝たれても納得いかないなあ、だいたいGSPが怪我しなけりゃこんな試合がセミになることもなかったのに・・・と思っていたら、3Rにようやくコンゴがギアを上げる。テイクダウンで2度にわたりテイクダウンに成功すると、パウンド・鉄槌で攻勢。ラウンド毎の採点だとミトリオンの29-28になったりするんじゃ・・・という不安もあったものの、ジャッジは2-0でコンゴ。最悪の事態は免れた。
 それにしてもコンゴはこれで地味に連勝。ヘビー級の層が薄いとはいえ、しぶとく生き残り続けてるよなあ。

BJ・ペン×―○ニック・ディアス(判定)
 序盤からパンチの応酬となるが、先手を取ったのはBJ。リーチ差をものともせず先に有効打を入れていくと、グラウンドの展開でも上のポジションをキープ。1RはBJがポイントを取った印象のまま終了。
 1Rは自分の間合いで戦えていなかった感じのニックだが、ラウンド終盤から従来のサウスポーに戻すと、2Rに一気に逆襲。BJをケージ際に詰めるとボディフックから顔面へのコンビネーションを幾度となく叩き込み、BJを完全にサンドバッグ状態に。BJが打撃でここまで一方的にやられる場面は初めて見た。
 BJも最後まで諦めずに前進を続け3Rが終了するものの、打撃での劣勢は挽回しようもなく、判定3-0でニックが勝利。5年ぶりのオクタゴンへのカムバックをBJ粉砕という最高の結果で飾ってみせた。

 しかしまあ、ニックのこの「対戦相手のレベルに関係なく序盤は苦戦してから逆転勝ち」という特殊能力は何なのか。もうこうなったら次にGSP対ニック組んじゃえよ、と思っていたら本当に大会後の会見で来年2月の対戦が決定。ダナのこういうマッチメイクにおけるワンマンシップは賛否両論あると思うが、今回は全面的に肯定。今日の試合を見てこの決定に納得しない人はいないでしょ。
 一方のBJは試合後のマイクでこの一戦を最後に引退することを発表、という衝撃の展開。今のBJならタイトルコンテンダーちょっと下ぐらいの相手なら十分戦えると思うが、そういう試合にはモチベーションが維持できない、ということなんでしょうね。これまでの発言なんかを見ても太く短い選手生活を送るタイプという印象はあったので、勿体ないけど一つの引退の形ではあると思う。ミルコ同様、数々の名勝負をありがとうございました。
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Commented by 骨骨 at 2011-11-01 01:00 x
BJ敗戦&引退で未だに気分が沈んでます・・・
2年前まではラスボス的な存在だったのに時代の流れは早いですね
ファンとしては寂しいけど良い引き際かなと思います
Commented by nugueira at 2011-11-01 20:16
>骨骨様
 負ける場面が想像できない絶対王者だった時代がつい最近のようです(実際つい最近なんですが)。「まだまだやれる」と思わせるうちにやめるのは一つの理想型ではありますね。
by nugueira | 2011-10-30 16:31 | UFC | Comments(2)