反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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西岡の快挙。されど王者は誇り高くリングを去る。

 WBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・西岡利晃対ラファエル・マルケスを視聴。

 序盤はお互い様子見の展開となるが、どちらかというと積極的なのはマルケス。西岡は1ラウンド終了間際に左ストレートを入れたり動きは悪くないが、やはり少々固いか。
 ラウンドを重ねるごとにマルケスが徐々にリズムに乗ってくるのに対し、西岡はなかなか手数が出ない。4ラウンドあたりは完全にマルケスの攻撃を凌いで左の一発狙いという展開になってしまい、完全に劣勢の印象。海外の試合では序盤にアウェイの空気に呑まれたままズルズルと・・・というのはよくある展開だが、西岡もその流れに引きずられてしまうのか、と悪い想像が頭をよぎる。

 しかしこのままで終わらないしぶとさが西岡の真骨頂。5・6ラウンドから左が入るようになるとそこを起点に手数が増え、ようやく自分のリズムを取り戻す。ここから先は西岡の左がことごとくマルケスを捉えるようになり、試合は一気に西岡ペースに。
 8ラウンドはバッティング後に突如ペースを上げたマルケスに対し劣勢に回る場面もあったものの、ラウンド終盤にきっちり打ち返して一方的なラウンドにはさせない。この後は攻め疲れもあってかマルケスは手数がグッと減り防戦一方に。ロープ際にマルケスを押し込んで連打を入れる場面も作り、完全に西岡の試合になってくる。
 最終ラウンドは力を振り絞って攻勢をかけるマルケスに対し、西岡は逃げ切りを狙う様子も見せず応戦。死闘といっていい12ラウンドが終了し、判定は最大6ポイント差をつけての3-0で西岡。日本人初のアメリカ本土でのタイトル防衛を成し遂げた。

 ラスベガスでの防衛という「記録」もさることながら、相手は噛ませ犬でも何でもない強豪で、序盤の劣勢を跳ね返しての逆転勝利。その内容も含めて、今回の西岡の快挙にはつくづく脱帽する他ない。解説の香川照之が最後は号泣していたけど、猿之助との和解よりこちらの方が嬉しかったんじゃないのか?(←不謹慎発言)

 そんな偉業達成に沸きかえる中、西岡が次戦で引退という衝撃のニュースが夕方に飛び込んでくる。なんでまたこのタイミングで・・・とは思うものの、年齢を考えれば妥当な判断という気もしてくる。西岡は家族と離れて単身赴任状態で練習に打ち込んでいるという話だし、自身の肉体にも周囲にも、負担をかけ続けるのはそろそろ限界が来ているということなのだろうか。
 辞めるタイミングが早ければ「もったいない」と言われ、遅ければ「晩節を汚した」と見られる。王者の引き際は本当に難しい問題で、おそらく完璧な回答なんて存在しないんだろうと思う。今回の決断はファンとしても素直に受け入れ、ラストマッチでの完全燃焼を期待する他ない。
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Commented by tarou at 2011-10-03 09:31 x
西岡引退は本田会長が勝手に言ってるだけだと思います。会長は以前から西岡には休んで欲しがっているようなので…(世界戦を四年間組んでやらなかったり)。事実西岡自身は明言していないと思います

西岡は今までに辞めてもいいタイミングはいくつもありましたが、それでもやめなかった選手ですから、リングにしがみつくんじゃないですかねぇ。ただ、次戦の相手がドネアならば、勝っても負けても、もう戦うべき相手はいなくなるでしょうけど。個人的には長谷川との一戦を実現して欲しかったかな。プロモーションの都合上無理だとわかっていますけどね。
Commented by nugueira at 2011-10-03 18:43
>tarou様
 本人も会見では明言しなかったようですし、一悶着あるかもしれませんね。私も長谷川の全盛期には西岡との対戦が実現しないものかとよく想像をしていました。
by nugueira | 2011-10-02 23:04 | ボクシング | Comments(2)