反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

UFC134の感想

 WOWOWで視聴した感想を。

ルイス・ケイン×-○スタニスラヴ・ネドコフ(1R TKO)
 リーチで勝るケインが着実に有効打を入れるのに対し、ネドコフは手数は出すが自分の間合いを作れない。こりゃケインがじきに仕留めるな・・・と思ったところで、ネドコフの振り回すような左がヒット。背中を向けたケインにネドコフがパンチ連打をまとめ、あっという間の逆転KO勝利。
 パンクラスやSRCで馴染みのあるネドコフだけど、いきなり結果を出しちゃったなあ。場内がKOの瞬間沈黙→まばらに拍手→最後にやっぱりブーイングというアウェイ感丸出しの反応で面白かった。

ブレンダン・シャウブ×-○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(1R KO)
 打撃戦から組み付きにいくノゲイラだがテイクダウンは取れず、逆にシャウブがクリンチアッパーを入れていく。ノゲイラも動き自体は悪くないが、この展開は嫌な流れだよなあ・・・。とノゲイラのKO負けを覚悟しながら見ていたのだが、打ち合いでもひるまず前に出るノゲイラがカウンターの右をヒット。グラついたシャウブにパンチ連打とパウンドを入れ、まさかのKO勝利。
 これでヘビー級トップ戦線へ再進出!と言えるかといえば微妙なところで、グラップリングの展開に持ち込めない今日の試合運びのままだとやっぱり上位陣との戦いは苦しくなりそう。とはいえ、下馬評で不利だった伸び盛りの若手との試合でKO劇をやってのけたノゲイラの姿に、今はただひたすら感動。リオの太陽、未だ沈まず。灼熱のブラジルの大地に、陽はまた昇ってみせた。

エリック・シウバ○-×ルイス・ラモス(1R KO)
 放送時間を埋めるために急きょ流された前座カードだが、これがまたインパクト満点。エリック・シウバの左のストレートを伸ばしきってからの右オーバーフックの一撃KOは、並の大会ならKO・オブ・ザ・ナイトを取ってますよ。勝利者インタビューにしゃしゃり出てくるイズマイウも含め、非常にいい映像が見れた。

ロス・ピアソン×-○エジソン・バルボーザ(判定)
 1Rからハイスピードの打撃を繰り出していく両者。バルボーザは一発のキレはあるけど連打がつながらず、ピアソンの方が相手の動きをよく見て手数を出している印象。2Rにはバルボーザが右ミドルとストレートのコンビネーションでフラッシュダウンを奪い、3Rも左フックでピアソンを出血させたものの、ピアソンの打たれ強さもありそれ以上は攻めきれず。
 2Rはともかく、試合全体はピアソンかなあ・・・と思いきや判定はスプリットでバルボーザ。2・3Rともバルボーザの見せ場はあったので理屈は立たなくもないけど、ちょっとホームタウン・デシジョンっぽいなあ。

マウリシオ・ショーグン○-×フォレスト・グリフィン(1R KO)
 スタンドの攻防が続いた後、ショーグンのカウンターの右がヒット。クリーンヒットという感じでもなかったものの、ダメージで足元がふらついたグリフィンにショーグンが追撃のパンチ・パウンドを叩き込んでKO。やや唐突なフィニッシュではあったものの、復帰戦を白星で飾ると同時にグリフィンへのリベンジに成功。ジョーンズとの再戦にたどり着くことはできるか。

アンデウソン・シウバ○-×岡見勇信(2R TKO)
 必要以上の気負いも会場の空気に呑まれた様子もみられない岡見、落ち着いたいい表情で入場。むしろ地元の大声援で防衛戦を迎えるアンデウソンの方が平常心ではいられないか。
 1R、臆せず前に出る岡見はジャブを被弾しながらもアンデウソンをケージ際に詰めると、首相撲からクリンチアッパー。一旦シングルの体勢に入るがテイクダウンは奪えず、再びスタンドへ。ここでアンデウソンの左ハイがヒットするが、ラウンド終了のホーンに助けられる。岡見の動きは悪くないだけに終盤のダメージがもったいないところ。
 しかし2R、アンデウソンがいきなり軽快な動きへギアチェンジ。ノーガードのまま岡見のパンチを上体の動きでよけると、カウンターの右一発で岡見をダウンさせる。スタンドでの再開後もアンデウソンはノーガードを続けるが、もはや岡見は打ち込むことすらできない。最後は岡見の右にアンデウソンがカウンターの右を合わせると、パウンドを入れ続けたところでレフェリーストップ。2R2分4秒、日本人初のUFC王者の夢は、オクタゴンの藻屑と消えた。
 青木、川尻のSF王座挑戦に続く「日本格闘技界の大一番」だったわけだが、「北米での実績」「UFCへの適応度」という点で日本では唯一無二の存在だった岡見の完敗は、やっぱり重みが違ってくる。日沖が残っているとはいえ、とりあえず今回の結果をもって「終戦」と一区切りをつけるのは間違いではないと思う。大事なのは正真正銘の焼野原から、立ち上がってどこへ向かっていくかだ。
 それにしても終わってみれば、結局印象に残ったのはアンデウソンの強さ。岡見は決してアウェーの空気に呑まれていたわけではないし、自分がやるべき動きはきちんとやっていた。それでも、アンデウソンの前では何も見せ場を作らせてもらえなかった。
 2Rにノーガードのアンデウソンに対して岡見が何もできなかった場面があったけど、あの攻防はもはやMMAの枠を超えた達人の世界。「アンデウソンがノーガードになった瞬間、勝負はついている」という馬鹿げた世界が現に成立してしまっているわけで、こんな選手が存在していること自体が本当に凄い。
 アンデウソンはこれで9連続防衛。次に勝ったらいよいよ永田のIWGP連続防衛記録に肩を並べるわけですよ。すいません、最後は無理やりネタで締めさせてもらいました。
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Commented by gsp at 2011-08-28 22:17 x
アンデウソンはやっぱり化け物ですね。
パンチが一切当たりませんね…
Commented by パイソン at 2011-08-29 04:03 x
アンデウソンはミドル級に相手がいませんね。次はGSPとやってほしい
Commented by nugueira at 2011-08-29 14:59
>gsp様
 2Rの展開は完全にグリフィン戦とダブって見えました。あの戦い方はアンデウソンにしかできないでしょうね。

>バイソン様
 ソネンとの再戦が実現すればそれなりに盛り上がりそうな気もしますが、いずれGSP戦やジョーンズ戦といった声が大きくなってきそうですね。
by nugueira | 2011-08-28 22:04 | UFC | Comments(3)