反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

チーム黒船、解散

 『ゴン格』最新号を読んでいたら、山田武士トレーナーがインタビューでチーム黒船の解散を表明。

 メレンデス戦の前のインタビューでも「メレンデスに勝ったら解散してもいい」といった発言をしており、川尻vsメレンデスが黒船にとって一つの集大成になるであろうことは感じ取れた。そういう意味で今回の解散発言は予想外ではないのだけれど、やっぱり寂しさが残る結末。

 ここ数年を振り返ってみれば、メガジムによる選手育成システムを完成させたアメリカに日本が取り残されていく中、チーム黒船は「どうすればトレーニング環境でアメリカに追いつき、追い越せるか」という課題に指導者サイドから取り組んでいく、日本で数少ない(ひょっとしたら唯一の?)存在だったと思う。

 多くの敗戦、そして昨年は山田トレーナー自身が倒れるという困難に見舞われながらも、少しずつ結果を出し、前進し続けることでたどり着いた川尻vsメレンデスというクライマックス。しかしそこに待ち受けていたのは、永遠に埋まらないのではないかというほどの差を見せ付けられての敗戦。
 格闘技の常ではあるけれど、生ぬるいハッピーエンドへの期待感は、いつも残酷な現実の前に打ちのめされてしまう。

 今回のインタビューでも少し触れているけど、アメリカと違い他競技の選手への指導が制限されているという環境の中、山田トレーナーは文字どおり孤軍奮闘で黒船を、日本の格闘技界を引っ張ってきた。パイオニアという存在はいつも孤独で、時代のめぐり合わせに恵まれない。

 今にも消えそうなほど小さくしか見えない背中だったかもしれないが、それでもアメリカの背中を追い続けていた山田トレーナーがギブアップ。これからの日本格闘技は、もうアメリカの影を追うことすらできなくなるのだろうか。
 考えれば考えるほど、暗い想像しか浮かんでこない。だけど、今回のゴン格の刊頭にはそんな気分を救ってくれるいいフレーズが書いてあった。それを紹介して、この記事を終わりにしたい。

楽観的な希望も、悲観的な絶望も、
現実の前には無力だ。
まずは顔を上げ、現実を直視し、
ファイティングポーズを取ろう。
そこからまた次の一歩が始まるはずだから。

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by nugueira | 2011-04-23 23:50 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)