反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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陥落寸前。されど絶対王者、未だ敗れず。

アンデウソン・シウバ○-×チェール・ソネン(5R 三角絞め)
 ソネンの蹴り足を掴んで巧みに距離をキープするアンデウソン。今回もやはり王者ペースの試合になるか。ところがソネンが先にパンチをヒットさせ、アンデウソンがまさかのダウン。ソネンはそこからパウンド攻勢に入り、アンデウソンが防戦一方のまま1Rが終了。
 「テイクダウンの機会すら与えずに打撃で勝つ」というのがアンデウソンの必勝パターンだが、今回はそれが全く通じない。2R以降も序盤はスタンドで細かい打撃を入れるのだが、主導権を握る前にソネンにテイクダウンを許してしまい、パウンドと鉄槌のノンストップ爆撃を凌ぎ続ける展開の連続。4Rにようやく打撃でソネンを押し込む場面を作ったものの追撃につなげられず、逆にソネンに再びトップポジションを奪われてしまう。
 反撃の糸口が全く見えてこないまま迎えた最終R、またもソネンがパンチでダウンを奪うと、再生VTRを見せられているかのようなパウンド攻勢。
 絶対王者が敗れる瞬間というのはこんなにあっさりと来るものなのか。もはやこれまでか。ヒョードル敗北を見たときと同じような心持ちで画面をみつめるしかなかった最終R残り2分、アンデウソンが一瞬の隙を突いて三角絞めの体勢へ。ソネンがしばらくは堪えたものの、アンデウソンが左腕を伸ばしたところでやや微妙な、しかし言い訳のしようがないタップのアクション。敗北寸前のスパイダーが、最後の一刺しで王座を守り切った。

 まずアンデウソン側からこの試合を振り返ると、「レスラータイプにはこんな簡単にやられちゃうのか?」という点が驚き。寝かせりゃどうにかなるだろう、と思われながらも誰もまともに寝かせられないまま防衛回数を重ねていたわけだけど、今回は完全にソネンの戦術にはまってしまった。まあこれまでの防衛戦の相手を見るとストライカー(フランクリン)、柔術家(レイチ、マイア)、レスリングベースのオールラウンダー(ダンヘン、マーコート)、よく分からん選手(コーテ)はいたけどここまでゴリゴリのテイクダウン&パウンドスタイルの選手は初めて。相性的には一番噛み合わせが悪い相手だった、ということなのか。

 一方のソネン側から見ると、「もったいない」の一言。あと2分少々で格闘技史に残る王座奪取劇の主役となれるところだったのに。とはいえソネンにミスがあったというよりは、あそこまで追い込まれた状況で三角を極めてみせたアンデウソンを賞賛するべきか。また、敗れたとはいってもあの時間帯までノンストップのパウンド攻勢を完遂してみせたのは単純に凄い。

 疑惑の判定というわけじゃないのでダイレクトリマッチになるかは微妙だし、アンデウソンには先にベウフォート戦を実現してほしいけど、仮に再戦があった場合は果たしてどうなるか。「絶対王者」の称号にも、徐々にかげりが見え始めてきた。
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by nugueira | 2010-08-09 23:34 | UFC | Comments(0)