K-1MAXの感想②
2010年 05月 04日
パワフルかつキレのある連打で攻め込むロシャニ相手に、城戸は序盤から受けに回ってしまう。結局打開策を打ち出せないまま3Rが終了してしまい、判定で完敗。何でこうも簡単に取りこぼしをしちゃうかなあ・・・。この試合については城戸が悪かったというより勝ったロシャニを褒めるべきかもしれないけど。
山本真弘×-○大和哲也(延長判定)
真弘はいつもと同じく出入りの早さからタイミングよくパンチを入れていくものの、体格差のせいか大和に決定的なダメージを与えられない。3Rからは逆に大和に押し込まれる展開が目立つようになり、ドローで延長戦へ。延長ラウンドでは消耗の激しい真弘に対して大和が完全に主導権を握り、パンチとヒザ蹴りで2度のダウンを奪取。大月に続き、優勝候補最右翼と見られた真弘までもが初戦で姿を消す大番狂わせ。
今回の真弘は「階級の壁に敗れた」の一言。いつもなら2Rにいいパンチを入れた辺りで完全にペースを握るはずだが、それをものともせず攻め続ける大和にそのまま押し切られてしまった。もともとパワーで劣る分をスピードとスタミナで補って勝つスタイルだけに、63キロでの試合はやはり厳しいか。不利を承知で今後もスピードを武器にこの階級で戦い続けるか否か。真弘にとっては厳しい選択を強いられそう。
尾崎圭司○-×小宮山工介(判定)
両者手数を出し続けるのだが、バックブロー・浴びせ蹴りなど当たらない回転技の応酬というある種グダグダの展開に。共に最後までクリーンヒットがなく微妙な内容だったが、スプリット判定で尾崎が接戦を制した。個人的には小宮山の勝ちでよかったと思うが。
石川直生○-×渡辺理想(判定)
石川が細かい前蹴りとパンチでややペースを掴むものの、決定的なクリーンヒットがないまま試合終了。2Rに奪ったポイントで石川が逃げ切ったが、かなり消化不良感の残る内容。石川はリズムが合わない相手だと格上・格下を問わず煮え切らない試合をしてしまうことがままあるが、今回もその悪い癖が出てしまった感じ。真弘・大月が姿を消した中、まずは勝ち残れただけでもよしか。
上松大輔○-×チョン・ジェヒ(1R KO)
開始と同時に積極的に打ち合いにいく両者。ジェヒのパンチで上松が先にグラつくものの、逆に打ち合いに応じた上松が右のカウンターでジェヒを打ち抜き、逆転KO勝利。
展開にも恵まれたし危なっかしい部分はあったものの、メインをKOで飾るという仕事をきっちりやってのけたのはお見事。昨年の渡辺戦で上松が煮え切らない試合をしたときは厳しいコメントをさせてもらいましたが、今回は逆に絶賛させてもらいます。地位が人を作るのはよくある話で、この勝利で上松が一気に化けるかも。
興行全体としては「スカッとしねえな」の一言。(今さら五味イズム?)
勝っても内容次第では決勝トーナメントに進めない、という前提なのにこういう硬い試合を連発されちゃ見てる方も辛いなあ。その決勝トーナメントのメンバー予想ですが、KO勝利の上松と裕樹は当確として、残り6つの枠がどうなるか。消去法でいくと、キャラ付けがしにくくて大物食いをしたわけでもない谷山・麻原あたりは厳しいか。あと一人落とすとしたら才賀かなあ。噛み合わない試合をした、という点では石川や尾崎が落選しても驚かないが。